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アメリカ人の人気YouTuberが鮒寿司を食べてみた感想

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先日は当サイトでカナダ人の男性の方が鮒寿司を食べた感想を記したブログを紹介しましたが、今回はアメリカ人の男性の方です。

この方は、先日紹介したカナダ人の方が鮒寿司に興味を持つきっかけとなったYouTuberのジョン・ドーブ(John Daub)さん。

彼は15年以上も日本に住んでおられて、日本国内で様々なレポーター活動をしておられます。NHKや日本国内の民放番組にも多数出演されているプロの方です。

そんなジョンさんがYouTuberとして活動されている、ONLY in JAPANという番組があります。

さすがプロだけあって、映像の編集レベルが高く、内容構成もしっかりしていて非常に見応えのある番組が沢山配信されています。主に日本に興味を持っている外国人向けの番組かと思いますが、日本人が見てもとても見応えのある面白い番組です。

毎回配信される番組は、なるほど、こういうところに目をつけるのか!と感心させられるものが多く、そんな番組において、なんと鮒寿司だけを特集した回がありました。この目のつけどころもやはりジョンさんだからなんでしょうね。

鮒寿司動画の再生回数は?

YouTube動画の人気の目安としては、なんといってもその再生回数です。

ジョンさんはこれまでに100本以上の動画をOILY in JAPANで配信しておられますが、鮒寿司動画の再生回数はその中で何番目くらいの再生回数なのかを調べてみました。

鮒寿司の回の動画は、22万回の再生で63位

配信期間の違いもあるので、一概に比較はできないですが、かなり健闘しているのではないでしょうか。ちなみに人気の動画は、

  • カプセルホテルを紹介した動画:746万回
  • 日本のアイスクリーム文化を紹介した動画:604万回
  • 首都高を紹介した動画:422万回

等です。その他には、自動販売機レストラン、寝台特急、学校給食、大食いレストラン、銭湯、最新トイレ、ガチャガチャ等、いかにも海外の人が興味を示す動画が上位にランクインしています。

ジョンさんの動画は日本の食べ物の紹介もたくさんしておられます。食べ物に限定したランキングだと、

アイスクリーム、いちご、もち、札幌ラーメン、うどん、和牛、わさび、広島焼、大間のまぐろ、博多ラーメン、酒、メロンパン、海鮮丼

ときて、鮒寿司のような人気度合いです。これはあくまでも再生回数だけでの比較ですが。

アメリカ人のジョンさんは、鮒寿司をどう思ったか

では、早速動画を見ていきましょう。

ジョンさんは鮒寿司を求めて、大津の石山駅にやってきました。

そこでカメラに向かって最初に挨拶されるのですが、その時の鮒寿司の表現がすごく面白いです。

「私が今回滋賀にやってきたのは、一日経った寿司ではなく、1年経った寿司を食べに来たのです」

なるほど、確かに寿司と言えば握りずし。握りずしは1日経った寿司。でも鮒寿司は1年経った寿司。

これは鮒寿司を知らない海外の人でも、すごく興味が沸くはずです。うまく表現しますね。

握りずしは別名「はや寿司」とも言うので、この表現は言い当てていると思います。

で、このジョンさんのコメントの後に画面に大きく出てきたテロップにビビりました。

「YEAR OLD SUSHI」

鮒寿司をこのように表現したのは初めてみました。インパクト十分ですね。

ジョンさんも日本人の友達から鮒寿司の強烈なにおいの事等を聞いて、興味をもたれたようです。

まずは滋賀県と大津市や石山寺の紹介。さすがジョンさん、すごく丁寧な番組作りで、滋賀県民でも知らないような事まで、しっかり調査しておられます。

石山寺の紹介や、そこで紫式部と源氏物語の紹介、石山寺から中秋の名月が浮かび上がる琵琶湖を広重が描いた浮世絵までも紹介。

そんな石山にある至誠庵さんにジョンさんは訪れます。

鮒寿司の本漬けは暑い夏の日の思い出

この動画では鮒寿司の作り方も説明されています。井上さんが厨房で鮒を洗う様子や、炊いたご飯で本漬けを行う様子も撮影されています。

この動画の投稿日が2017年8月10日なので、実際の取材は7月の暑い頃に行われたのかと思います。梅雨明けの7月の土用と言えば、まさに滋賀県中で鮒寿司の本漬けが行われる時期ですね。

この映像からも夏の暑い日差しの様子がうかがえますが、このすごく暑い時期に鮒寿司を家族で漬けたりしていた思い出がある人なら、なんかじーんときますよね。

鮒寿司のファーストインパクトはいかに?

このお店で鮒寿司を漬けておられる井上寛太さんが、鮒寿司が漬かった漬け樽を持ってこられます。

ジョンさんの目の前で樽を開けてまずは最初のご対面です。思っていたほど臭くない。確かに臭いが、耐えきれないほどではない。

ついにジョンさんが鮒寿司を実食

漬け樽から取り出した鮒を井上さんはスライスして、ジョンさんの為に、鮒寿司の握りずしを作りました。

滋賀県民からすると、鮒寿司の握りずしってなんや?って感じですが、海外の方には寿司と言えば握りずしなので、このような提供の仕方はとっつきやすいかもしれませんね。

で、ここでまたテロップが出てくるのですが、

THE YEAR OLD FUNAZUSHI EATING CHALLENGE

感覚的には、1年経った淡水魚の寿司を食べることに調整するぞ!って感じでしょうか。

ジョンさんは言います「冷蔵していない寿司を1年後に食べても大丈夫なのか?」

そこで今度はナレーションで

「人」 対 「フード」!

鮒寿司の切り身が乗ったお皿を手にとり、まずは匂いを嗅いでみたジョンさん。

普段表情豊かなジョンさんですが、ちょっと顔が引きつっているような・・・

で、思い切って口に運びます。

この表情は凄く貴重ですね。海外の方が初めて鮒寿司を食べた時の感情や表情をここまでしっかり映像におさえた物はこれまでなかったかと思います。

このジョンさんの表情を見ているだけでも色んな事がわかってきそうです。

口に入れてからのジョンさんは、

「味はすぐには分からない・・」が、しばらくすると、

「ちょっとすっぱい」という酸味をまずは感じます。それから

「いやちょっとではなく、すごくすっぱい!」と、酸味をしっかりと感じ取ったようです。

ここで井上さんが助け舟?「お酒どうですか?」
インドの本格的なカレー店に行ったら、必ずチャイがあるような感じでしょうか。

日本酒を口にしたジョンさん「鮒寿司は凄く酸っぱいけど、一緒に日本酒を飲めば、この酸味がまろやかになってくる」

この人は本当に日本人以上に日本人っぽいですね。食べ終わった後で、ジョンさんが語ります。

実際に食べるまでは、絶対に鮒寿司なんて食べたくなかった。
それは周りから聞いていた情報により、非常にインパクトの強い物だと思っていたから。
恐らく他の鮒ずしを食べたことのない人も、まずはこの臭いを経験したことがないから、衝撃を受けるかもしれないが、これをうまく口で説明できない。

とおっしゃっていますね。まさにその通りで、私もこのサイトで何度か鮒寿司の味を客観的に、定量的に表現しようと試みましたが、なかなか良い表現に未だに出会えていません。

でもあえて表現するなら、ジョンさんもやはりブルーチーズに似ていると表現されています。ブルーチーズのすっぱさ、3日たったヨーグルトのすっぱさ。

ジョンさんの鮒寿司の丁寧な解説が続きます。

HAYAZUSHI 早寿司:”FAST”|NEW STYLE
NAREAUSHI なれずし:”TO BECOME”|ANCIENT STYLE

ANCIENTとは古代という意味ですね。なんか学校の黒板に先生が書いて説明するような感じです。

解説を語り続けるジョンさん

握り寿司は早寿司(ファーストフード)、一方鮒寿司というものは、

「そう!これは古代料理。歴史的にも大切な日本の食べ物。尊敬すべき料理」

涙が出てきました。ジョンさん、すごいです。

そしてジョンさんは最後に一言「ふなずし!わるくくないよ!」

ありがとうジョンさん。

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