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2017年の地方出版文化功労賞の奨励賞を「再考 ふなずしの歴史」が受賞

地方での出版活動の推進を目指して1987年に制定され「ブックインとっとり・地方出版文化功労賞」において、2017年の奨励賞を「再考 ふなずしの歴史」が受賞しました。

奨励賞を受賞した「再考 ふなずしの歴史」

「ブックインとっとり・地方出版文化功労賞」は毎年日本全国各都道府県の地方出版物を集めて展示する「ブックインとっとり・全国各地の本展」と、鳥取県民が選定にも参加する「地方出版文化功労賞」があります。

全国から出品された地方出版物333点の中から、本展への一般来場者による投票や審査員9人による審査で決定しました。

今回奨励賞に選ばれた「再考 ふなずしの歴史」は、日本最古のスシと言われているふなずしを様々な角度から分析、解説しています。
中世から近世に至るまでのふなずしに関する文献を調査し、ふなずし伝来の元となるアジアのナレズシ文化の考察や日本に伝来して以降の滋賀におけるなれずしからふなずしへの進化や現在の滋賀県における自宅でのふなずし作りに関するアンケート、健康食と言われるふなずしを科学的に成分分析等して、一冊の本にまとめあげられています。

再考 ふなずしの歴史

この本は琵琶湖博物館の学芸員の皆さんによって書かれています。

著者は橋本道範氏となっていますが、橋本氏は琵琶湖博物館の専門学芸員、その他にも琵琶湖博物館館長の篠原徹氏、渡部圭一学芸技師ら 12 人が執筆に加わっています。

今回この書籍を出版したサンライズ出版は、滋賀県の彦根にある出版社で、創業者岩根豊秀が昭和5年に設立した非常に歴史のある出版社です。

この書籍出版にあたって、国立民族学博物館名誉教授の石毛直道氏は、前書きにて、

「この本を読まずにしてナレズシについては語れない、現時点における日本のナレズシ研究の決定版というべきものが、この本である。」

と寄せています。

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