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鮒ずしポテトチップスのパッケージを徹底解説

2017年の秋に突如登場した鮒ずしポテチ。瞬くまに大きな話題になり、たくさんの人が鮒ずしポテチを食べたかと思います。私もその企画に興味を持ち、鮒ずしポテチを入手して食べてみたのですが、そのパッケージ(袋)をよく見ると色々な滋賀の思いが込められている事に気づいたので解説してみたいと思います。

パッケージの全体色は、鮒ずしの卵をイメージしたオレンジ色

ぱっと見は、「ポテトチップスうすしお味」と見間違えるオレンジ色のデザインになっています。これが逆に店頭で見かけた時に「えっ!!」となるのかと思います。「よくあるうすしお味か。。」と思ったが、目を凝らしたら鮒ずし味って!!
もちろんこのオレンジ色は鮒ずしの卵の色をイメージしています。鮒ずしを象徴する色ですよね。他にも、飯(いい)の乳白色や、ニゴロ鮒の灰色等もありますが、このオレンジ色が食欲をそそります。

うすしお味と見間違える?

表面の中心には、大きな琵琶湖のシルエット

表面の中央には、当たり前のように水色の大きな琵琶湖のシルエットが描かれています。滋賀県人からしたらこのシルエットが琵琶湖ということが一目瞭然なのですが、関東の人の中には、あのシルエットって何?え!琵琶湖だったの?等と言う人もいて滋賀県人からするとちょっとびっくりです。
でも確かに滋賀県人に、浜名湖や霞ヶ浦のシルエットを見せても、それがそれだと気づく人は少ないのと同じかもしれません。

左上にはビワコオオナマズ

キャッフィー

鮒寿司の原材料となる鮒は、琵琶湖にしか生息していない琵琶湖固有種の「ニゴロブナ」です。この琵琶湖固有種つながりとしてビワコオオナマズのキャラが描かれています。
このビワコオオナマズのキャラクター、実は滋賀県公認のキャラクターで名前は「キャッフィー」といいます。キャッフィーは2008年に滋賀県で開催された全国スポーツレクリエーション祭『スポレク滋賀2008』のマスコットキャラクターとして生まれたキャラです。
ではなんで名前がキャッフィー?かというと、ナマズは英語で「キャットフィッシュ」と言います。そこからキャッフィーと名付けられたのですね。
出身地は琵琶湖の竹生島近辺。タンクトップの胸にプリントされている「S」の文字は「滋賀のS」「スポーツのS」だそうです。
キャッフィーが手にしている旗には滋賀県の地産地消を推進する運動のキャンペーン標語「おいしが・うれしが」がプリントされています。

中央下部には、ふなずしと飯(いい)の写真

他のご当地ポテチも同様に、表面下部中央にはその食品の写真が掲載されています。石川ならカニ、愛媛県ならおでん、東京ならもんじゃ、徳島ならフィッシュカツ、群馬ならすき焼き、等です。もちろん鮒ずしポテチの場合は、鮒ずしの切り身だけではなく、飯(いい)もしっかり映っています。ちゃんと緑色の竹皮が敷かれているところにもこだわりを感じます。
ただ、鮒ずしの伝統的な由緒正しい盛り付けと言えば、「巴盛り」ですよね。本当ならそこまでこだわってほしかった。あの綺麗に同心円状に切り身が並んでいる盛り付けこそ、ふなずしの正しい盛り付け方です。恐らく織田信長も、巴盛りされた綺麗なふなずしを食べていたはずです。

左下には信楽のタヌキ

このタヌキは有名ですよね。焼き物の名産地、滋賀の信楽焼きのタヌキです。滋賀県内以外でもよく目にすることがあるので、東京の人でも知っている人は多いのではないでしょうか。
ただ、このタヌキと鮒ずしは直接関係あるわけではないです。

ニゴロ鮒のシルエット

最初見た時これはブラックバスかな?と思ったのですが、ニゴロブナの天敵というかニゴロブナの絶滅危機の要因の一つでもあるブラックバスを用いることは考えられないので、これは恐らくニゴロブナでしょう。その他にもギンブナ、ゲンゴロウブナ、ハス等も考えられますが、この背から腹にかけての厚みを伴った丸々したフォルムはニゴロブナのはずです。

うみのこのシルエット

滋賀県人以外の人なら「何この船?」鮒ずしポテチと何の関係が?と思う人が大半ではないでしょうか。これは滋賀県人なら誰もが乗船したことがある洋上学習船「湖の子(うみのこ)」のシルエットです。滋賀県の全ての小学生は5年生になるとこの湖の子に乗船して1泊2日の洋上研修を行います。
琵琶湖の歴史や生態系等を学んだり、南湖の帰帆島に上陸したりします。滋賀県人の小学校の卒業アルバムには必ずこの湖の子での洋上研修での写真が数枚掲載されているはずです。

ゲジゲジフォント

湖の子のシルエットの下に「滋賀の味」という文字が印字されています。この何気ない文字にも思いが込められています。これに気づくことができる人は、滋賀県人と京都人の一部の人くらいではないでしょうか。
実はこの「滋」の文字に用いられている「糸」のような箇所の形状がゲジゲジに似ている事から、自動車のナンバープレートで滋賀の物を「ゲジナン」と愛着?を込めて呼ぶことがあります。愛着というのは嘘で、まあよくある京都の人が滋賀ナンバーの車を見てネタにするアレです。
大津から京都に入る国道1号線は、週末にもなるとこのゲジナンの車が渋滞を起こして云々、みたいな鉄板ネタですね。
ひと昔前はこのようにゲジゲジと言われていたのですが、最近ではなんとこの部分がゲジゲジではなく稲妻の形に似ているということで、このポテチのパッケージに用いられている「滋」のフォントを「イナズマフォント」と呼んだりするらしいです。
そして、もちろんそれは、滋賀出身のTMレボリューションさんが開催するイナズマロックフェスにもかかっているということで、時代の流れを感じます。イナズマロックフェスの名前の由来は、滋のゲジゲジの部分の稲妻の形状からきているんですね。TMさんの滋賀への愛を感じます。

裏面には鮒寿司の解説

裏面には解説

裏面には分かりやすく鮒寿司の解説が掲載されています。鮒寿司と言えば臭い!くらいのイメージしかない人も多いと思いますが、これを読めば鮒ずしの事が少しは分かると思います。
何故鮒寿司が生まれたのか?鮒寿司の作り方等が説明されており、ポテトチップスを通じて、鮒寿司の食文化が日本全国に広がっていくことを期待します。

ほかにもこんなのが掲載されていたらうれしかった

こうやって見ると、滋賀県庁の人が企画にも協力したそうですが、色んな思いが詰まっていて、とても良いパッケージかと思います。上記以外にも、このような物をモチーフとして掲載したい等のリストアップも行われていたことでしょう。
あなたなら、この鮒ずしポテチのパッケージに、何を載せたかったですか?比叡山延暦寺?伊吹山?鯖街道?安土城?近江牛?
私なら近江商人?天秤かついだ近江商人のフォルムでしょうか。